神谷町脳神経外科クリニック

03-6809-2802

治療実績 症例1~症例13

当院では、ZAP-Xを用いて様々な病態に対する定位放射線治療を実施しております。以下に、疾患の概要と本治療の適用例を提示いたします。医師または医療機関からのご請求に限り提供させていただきますのでお問合せ下さい。

症例1 50代女性 転移性脳腫瘍

2か月前より 複視を訴えて紹介され受診された。
大学医学部脳神経外科医より 右ドレロー管から海綿静脈洞内に進展した腫瘍に圧迫による外転神経麻痺が出現しているとの診療情報にて 2か月前当院来院される。既往に気管原発腺様のう胞癌、多発肺転移肺癌あり。

治療計画作成にて 月、水、金の3日、3分割にて 家族と共に通院にてZAPX定位放射線治療実施。
 

CyberKnife Radiotherapy for Skull Base Petroclival Metastases Including Dorello’s Canal: Report of 10 Cases
Shinichiro Miyazaki , Yuko Harada , Yusuke Sasaki , Takanori Fukushima
Cureus.2020 Sep 28;12(9)



症例2 80代男性 前頭蓋底巨大髄膜腫再発

2007年 公立大学病院にて栄養血管塞栓術 → 左蝶形骨縁髄膜腫手術 
2011年 同病院にて 栄養血管塞栓術後 → 再手術 術後より左上肢麻痺
2019年 私立大学病院にて開頭腫瘍摘出手術 → JCS3、左片麻痺NMT4、→ VP シャント → リハビリテーションにて転院 
2020年 近くのクリニック通院開始、意識清明、右眼失明、左下半身麻痺NMT4/5、
2025年 次の私立大学病院受診 腫瘍増大にて右眼球突出憎悪 疼痛あり 左眼も見えずらい
手術の適応なく、緩和ケアにて疼痛緩和管理? あるいは定位放射線治療?
協議の上 ご本人の希望にて 紹介状持参にて 夫婦で来院

大きな髄膜腫につき ZAPX定位放射線治療計画作成し 6部位に分けて それぞれを3分割にてにて治療を実施。

今後 紹介大学と共に経過観察、実施とする

症例3 60代女性 右側脳室後角髄膜腫

2023年9月、自宅近くの脳神経外科クリニックにて、 頭痛の精査で脳腫瘍と指摘される。  
既に右後角を腫瘍が充満しており 周辺脳浮腫も強いですが 視野異常など 神経症候が無いため 本人と協議して半年おきにMRIで追跡実施。腫瘍サイズは少しずつ増大を示すも 手術について抵抗ががあり ZAPX定位放射線治療につき説明を聴取するために 当院を紹介され夫婦にて来院。
手術と ZAPX定位放射線治療についてよく説明し、納得を得て ZAPX定位放射線治療計画を作成し 自宅よりの通院にて月、水、金の3日3分割にて治療を実施する。

今後、紹介クリニックの治療報告し ご本人の希望にて当院にてMR追跡を予定する。

症例4 50代女性 左錐体斜台部髄膜腫

2021年 右視野狭窄(緑内障の疑い)があり 緑内障としての経過が 非典型的にて 近隣の病院
脳神経外科にて頭蓋内精査を行ったところ脳腫瘍を指摘され 手術の上手な大学病院脳神経外科医を紹介された。脳幹の圧迫はあるものの、現在まで無症候にて追跡されてきた。ここ4年で2㎜増大にて ZAPX定位放射線治療の良い適応かと考慮され紹介されて当院を受診された。(職業; 看護師)
ZAPX定位放射線治療計画を作成し 月、水、金の3日、3分割にて やや遠方の自宅より通院にて ZAPX定位放射線治療を実施した。 今後紹介の大学病院脳神経外科と共に追跡予定とした。

症例5 50代女性 左聴神経腫瘍

左耳聴力低下を主訴に 大学病院脳神経外科を紹介されて受診。聴力検査結果は持参されずも 電話での会話は可能とのこと。脳神経外科では聴力温存は手術を実施してみないとわからないとの説明あり。
ZAPX定位放射線治療による聴力温存率と 腫瘍制御率について説明を求めて 紹介されて画像資料持参にて夫婦で来院される。左聴力やや強く低下気味にて やや会話も不自由。耳鼻咽喉科よりの標準純音聴力検査を確認し 手術とZAPX定位放射線治療について説明し 納得が得られたので 画像を取得し ZAPX定位放射線治療計画を作成し 水、金、月の3日、3分割にてZAPX定位放射線治療を実施する。
次回3か月後に当院にてMR追跡、聴力追跡を予定する。

症例6 80代女性 左後頭蓋窩髄膜腫

大学病院脳神経外科よりの紹介状、画像を持参し娘さんと当院受診される。
かなり以前より、めまい、右聴力低下を自覚される。ここ数年で腫瘍増大、小脳圧迫も強くなっているとの指摘あり。高齢につき手術ではなく ZAPX定位放射線治療を勧められ当院受診される。ZAPX定位放射線治療計画を作成し 水、金、月の3日3分割 にてZAP定位放射線治療を 娘さん同伴にて自宅よりの通院にて実施する。今後 紹介の大学病院脳神経外科と共に追跡予定とする。

症例7 70代男性 右頚静脈孔神経鞘腫

総合病院脳神経外科より紹介にて来院。
2014年に頚静脈孔腫瘍を指摘され 年1回画像追跡を実施。現在も無症候。
腫瘍は徐々にに増大し脳幹を接しやや圧迫がみられ 今後も増大がみられること、手術
治療では誤嚥性肺炎を来す可能性があること、現在無症状であることよりZAPX定位放射線治療を提案されて当院受診。ZAP定位放射線治療計画を作成し 水、木、金の3日で ZAPX定位放射治療を実施。今後 紹介の脳神経外科医と共に当院にて追跡予定とする。

症例8 70代女性 左顔面神経鞘腫

市立総合病院にて開頭手術、その後同院にて追跡。
この1年で左中頭蓋かから後頭蓋かかけて4~5㎜増大し 近隣の大学病院脳神経外科に紹介される。
大学病院にて 症候は 左後頭蓋かより肩にかけて疼痛、頭重感、ふらつき、顔面感覚麻痺、左聴力消失。
顔面神経鞘腫の診断にて 年齢を考慮されて 紹介され当院来院。
ZAPX定位放射線治療計画作成にて 月、水、金の3日 3分割にて娘さん同伴にて通院にて治療実施。

今後 紹介の大学病院脳神経外科医と連携にて追跡予定

症例9 50代男性 膠芽腫 Glioblastoma WHO grade 4

2024年6月 右上下肢しびれ自覚し 8月に救急搬送され脳腫瘍と診断
左側頭葉悪性神経膠腫疑われ 大学病院へ転院 同月大学病院脳神経外科にて開頭腫瘍摘出術
病理診断は glioblastoma grade WHO grade 4, 腫瘍周辺領域に30回60Gy放射線治療10月末終了
11月より2025年現在まで 化学療法継続実施中 現在 意識清明、右下肢やや歩行時軽度麻痺、

知人の勧めにて当院受診希望され2025年3月後半 大学病院脳神経外科よりの診療情報、画像持参にご夫婦にて当院初診。
ZAPX定位放射線治療計画を3部位に分けて作成し 4月前半1つ大きな腫瘍は3分割、残り2つ小さな腫は1回照射で 治療を月、水、
金、月、の4日にて ZAPX定位放射治療を 夫婦同伴にて自宅より通院にて実施。その後4月中 歩行時右下肢やや引きずり 自分の名前が言えず 明らかに会話力低下にて夫婦にて再来。MRにて脳浮腫増大による影響が確認され 紹介大学と連携にてステロイド内服開始する。

再度 6月初旬  同大学病院より診療、画像情報提供にて再診。脳室内髄液による新規、播種病変が確認され 再診。
再度、画像取得にてZAPX定位放射治療計画を作成し 大きい右側脳室前角部腫瘍につき3分割、第4脳室壁腫瘍等、小さな側脳室播種病変4部位について1回照射で 金、月、水の3日にて ZAPX定位放射治療を遂行す。今後も同大学の化学療法と共に経過観察予定する。
 

症例10 40代女性 多発性髄膜腫

私立大学病院脳神経外科より 2014年①巨大前頭蓋底多発性髄膜腫摘出後、2015年②後頭葉大脳鎌部髄膜腫摘出後、これら2部位には再発はなく ③右前頭円蓋部、④右錐体部、⑤左海綿静脈洞部、⑥前頭部大脳鎌部のいずれも5年の経過で増大傾向あり、ZAPX定位放射線治療の適応とのことで 診療情報 画像情報を持参にて夫婦で4月初旬当院初院。紹介の大学病院にて定位放射線治療の説明が充分なされており、これに沿ってZAPX定位放射線治療について再度詳細に説明し了解を得て MR,CT画像を取得し ZAPX定位放射線治療計画を一つ一つ腫瘍の大きさ、周辺の組織の影響を考慮してこれら6部位については ③右前頭円蓋部2カ所それぞれ1日1回照射、④右錐体部1日1回照射、⑤左海綿静脈洞部2日、2分割、⑥前頭部大脳鎌部2カ所それぞれ1回照射にて 全体で5日間で治療を夫婦にて自宅からの通院にて実施。今後は紹介の大学病院での経過観察依頼した。
 

症例11 70代女性 大きめの右後頭蓋窩髄膜腫

約23前に 鼻涙管閉塞症状で近医受診し緑内障疑いを指摘され 私立大学病院眼科受診し緑内障と診断される。
同眼科にて念のために頭部CT撮影し 小さな髄膜腫指摘される。同院脳神経外科受診し 要すればガンマナイフ治療の提案あり 他院の脳神経外科医受診し経過観察を勧められる。約7年前 総合病院脳神経外科にてMR撮影し
無症候にて再度経過観察となる。昨年夏8月暑さ強くめまいが続き約1週間自宅で寝込むことあり。本年4月末より再度めまい発作が繰り返し出現し 近医脳神経外科受診し治療勧めらて 当院を初診診。 診察の上 MR,CT画像を取得し ZAPX定位放射治療計画を作成し 月、水、金、月、水の5日、5分割にて自宅より通院にてZAPX定位放射線治療を実施。 治療2~3週間後にめまい症候は改善し日常」生活を取り戻した。今後 紹介脳神経外科医と当院で追跡経過観察を予定する。
 

症例12 80代男性 鞍結節部髄膜腫

脳神経外科病院より診療情報 画像情報を持参にてご本人お一人で 2025年4月中旬 当院初診。 7~8年前より 右視力喪失し 近隣の総合病院脳神経外科受診し 継続受診するも脳腫瘍について よく説明されず経過観察継続。最近 左視力低下を自覚し 今回 新たに近隣の大学関連の脳神経外科病院受診にて 視交叉を巻き込む鞍結節より 第3脳室へ拡がる髄膜腫を指摘される。高齢にて手術のリスク高く 定位放射線治療を勧められて当院来院。ZAPX定位放射線治療ついて十分説明つくし マスク作成し、CT画像を取り込み紹介医のMR画像にて ZAPX定位放射線治療計画作成し

年齢を考慮し 木、月、水、月、水、5日 5分割にて治療を実施する。今後 紹介医と共に経過観察うを予定する
 

症例13 50代男性 異形髄膜腫 atypical meningioma WHO grade II

大学病院脳神経外科より紹介状、画像資料を持参し ご夫婦で当院初診。2018年初夏、左円蓋部髄膜腫について開頭術実施。
2021年春、再発につき再度 摘出手術実施。病理診断は異形髄膜腫atypical meningioma WHO grade II。その後 2023年 
春 新規病変に ガンマナイフ治療。その後 再度左円蓋部に腫瘍再発。2018年2回目の再手術病変周囲に梗塞を生じ 失語症と
症候性てんかんを認め 失語はリハビリテーションにてかなり回復。今回 再度の新規病変付き ZAPX定位放射線治療を勧められ来院。治療経過を作成し ZAPX定位放射線治療を1日 1回照射実施。 今後 引き続き紹介大学病院と連携し追跡予定。
 
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